瀉血（しゃけつ）ってご存じでしょうか？

今日は冷え性の患者様のお話です。

慢性的な冷えで、夏場でも足の指先が氷のように冷たく、

指先は真紫で、指先に行くまでの周囲は真っ白。

冬場ではたまにしもやけが出来るとの事。

 

患者様御本人が瀉血用の鍼を持参して下さいました。

これで瀉血して欲しいとの事。

 

ちなみに瀉血とは…

人体の血液を外部に排出させることで症状の改善を求める治療法の一つである。

はい、切開の事、外科的処置ですね。

医師と鍼師にはその権限があるのですが、これは微妙な所。

 

鍼で瀉血というと、写真の様な器具（これも鍼なのです）を使用して、

患者様の身体に0.1mm程の穴を開け、血液を絞り出す。

 

ペストの時の様に、悪い血液が貯まっているから外に出さなきゃ治らないとか、

血液が停滞しているから外に流すとか、科学的根拠の低いお話はNG。

 

私的には根拠の低い、患者様に説明出来ない事は行わないのを信条としていますが、

実は、今日ご紹介する患者様はお医者様なんです…。

お医者様が瀉血用の鍼を持って来院され、瀉血鍼を打って欲しいと。

そこにNOはなかったです。はい。

 

一応、高圧蒸気滅菌機（2気圧 121℃で15〜20分間の加熱処理を行い、芽胞形勢菌までをも殺滅する）があるのか確認して、あるとの事でしたので、いざ…。

 

足趾（そくしと読みます。足の指先の事、趾←この文字で足の指先だとすぐにわかるんです。手の指先の場合は手指ですね。）の抹消部にチアノーゼを発見。特に経穴などは気にせずに、

その部位に瀉血を行いました。

 

瀉血を行って感じた事。

今までコタツに入っていましたか？という位、足趾が暖かくなり、きれいなピンク色に。

驚くべき瀉血の効果・・・。患者差も満足そう。

 

うーん…、何故冷えが改善されたのか、私には説明が出来ません。

血液を絞り出す時に、足趾を何回も抹消に向かい絞り出すような動きをしたから？

血液が停滞していたから、古くなった血液を外に出す事によって新しい血液が巡るようになったから？

 

多血症の急性期の方でもないのに、瀉血なんて必要ないと思っていましたが、

瀉血は奥が深いですね。

勉強になりました。

 

ちなみに、当院には高圧蒸気滅菌機（オートクレーブ）がないので、

使い捨て（ディスポーザブル）の瀉血鍼をご用意してあります。

どうしても手指・足趾の冷えが強すぎて、どこに行っても治らなかったという方は、

ご相談下さい。

 

今日は長くなってしまいましたね。

では、また。

お読みいただきありがとうございました。

 

 

松本市にある鍼灸按摩マッサージの治療院。

堀はり灸マッサージ院と申します。

御用命はこちらまで。

 

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